原油危機50年の記録:5回の急騰、5回の反転
原油危機50年の記録:5回の急騰、5回の反転
過去50年間で原油が急騰したとき、「エネルギー株を買って、テック株を売る」という判断は何回正しかったのか。
答えはゼロだ。
5回の原油急騰、5回の反転。コンセンサストレードは長期的に全敗。今回が6回目の反転となる可能性が高い。
先週、市場はパニックに陥った
原油先物がバレルあたり119ドルをつけた。数十年ぶりの週間急騰幅だ。ダウは700ポイント下落し、マネーはエネルギー・金・防衛株へ殺到。テック株、航空株、消費関連株は総崩れとなった。
S&Pエネルギーセクターは年初来24%上昇。コンセンサスは明確だ。「原油を買って、それ以外は売れ。」
だが、過去のデータはまったく違うことを示している。
1973年 OPECの禁輸:最初の急騰
原油価格が3ドルから12ドルへ4倍に跳ね上がった。
結果は反転。
1979年 イラン革命:二度目の急騰
イラン革命により原油は13ドルから約40ドルまで急騰した。日量480万バレル、当時の世界供給の7%が市場から消えた。
1980年代半ばまでに原油価格は40%暴落した。
1990年 湾岸戦争:三度目の急騰
サダム・フセインがクウェートに侵攻し、原油価格は即座に2倍になった。
またしても反転。
2008年 投機バブル:四度目の急騰
純粋な投機で原油は147ドルまで上昇。
5ヶ月後には80%暴落した。それだけの話だ。
2022年 ロシア-ウクライナ:五度目の急騰
ロシアのウクライナ侵攻でブレント原油は130ドルに到達。NASDAQは33%下落した。全員がテック株を売りエネルギーを買った。
4ヶ月後、原油は100ドル以下に回帰。NASDAQ100 ETF(QQQ)を底値で購入した投資家は、安値から高値まで87%のスイングを手にした。
5戦5敗、そして6回目
パターンは否定しようがないほど鮮明だ。
| 危機 | 原油急騰 | その後 |
|---|---|---|
| 1973 OPEC禁輸 | $3 → $12 | 反転 |
| 1979 イラン革命 | $13 → $40 | 1980年代半ば40%暴落 |
| 1990 湾岸戦争 | 一夜で2倍 | 反転 |
| 2008 投機 | $147のピーク | 5ヶ月で80%暴落 |
| 2022 ロシア-ウクライナ | $130 | 4ヶ月で30%下落 |
S&P500は主要な地政学的ショック時に平均-4.7%下落し、底打ちまで約19日、回復まで約42日を要した。衝撃発生から12ヶ月後に指数が上昇していた確率は約70%だ。
重要なのは急騰の規模ではなく、それが景気後退を引き起こすかどうかだ。今週トランプ大統領がイランとの紛争終結の可能性を示唆すると、原油は急落し株価は反発した。
6回目の反転がリアルタイムで進行しているのかもしれない。恐怖のピークと回復の間の窓が、歴史的に最大のリターンを生み出してきた区間だ。2022年のその窓は87%のスイングだった。
今、その窓は開いている。
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