ソフトウェア株とNASDAQの70%ギャップは弾けかけている

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同じ市場で7,000ドル稼ぐ人と1,000ドル失う人

同じ2年間、同じ米国市場だ。それでも一方では1万ドルが約1万7,000ドルに増え、もう一方では1万ドルが9,000ドル台に減っている。NASDAQ 100を追うQQQは約70%上昇、大型ソフトウェア株のETFは同期間に約8%下落した。

この差は偶然ではない。むしろ意図された結果に近い。

240億ドルの一方向ベット

今年に入ってからだけで、ヘッジファンドはソフトウェア株の下落側に約240億ドルを賭けて利益を上げた。これは分散ポートフォリオではなく、一方向のベットだ。これだけの資金が片側に偏ると、市場そのものが傾く。私のお気に入りの例えがある。船の片側に全員が寄ると船は傾き、誰かが「ひっくり返るぞ」と叫んだ瞬間、群衆は反対側に一気になだれ込む。

今のソフトウェアセクターのポジショニングはまさにそれだ。ショートしたい人はすでにショートを終えている。これ以上売り圧力が大きく増える余地は乏しい。

「AIがソフトウェアを殺す」というストーリーの弱点

ソフトウェアがここまで売られた理由は単純なナラティブだ。「AIが既存のSaaSやパッケージソフトを全部置き換える」というもの。直感的には怖い話に聞こえる。

しかし少し立ち止まって考えてほしい。あなたはMicrosoft 365のサブスクリプションを解約しただろうか。あなたの会社はWord・Excel・Teamsを無料のAIクローンに置き換えただろうか。Google Docsはもう何年も前から無料で存在してきたが、Microsoftの売上は崩れなかった。企業がソフトウェアを乗り換えるコストはライセンス料だけではない。再教育、移行、ワークフローの再設計まで考えれば、少し安いという理由だけで切り替えたりはしない。AIツールを作ることは簡単になったが、数百万の有料法人ユーザーを奪うのは昔も今も同じくらい難しい。

チャートに現れた最初のひび

ソフトウェアETFのXSWは、約160ドル付近で何度も天井を作っている。今年2月、そしてそれ以降も。執筆時点でも、価格はその水準に張り付いている。160ドルを明確に上抜けた瞬間が、私が注目する最初のシグナルだ。同じ価格帯に何か月も閉じ込められていた業種が天井を突き破る、それは単なる価格変動ではない。

次に来るのは強制買い

価格が上がり始めたら、240億ドルのショートはどうなるか。損失を抑えるためにポジションを閉じざるを得ない。ショートを閉じる唯一の方法は買うことだ。ファンダメンタルズが好転したからではなく、機械的に買うしかない。

これを強制買い、あるいはショートスクイーズと呼ぶ。Avisのケースが分かりやすい例で、約50%下落した後、ゆっくりと、そして急激に数百%まで反発した。最終的には再び崩れたが、その区間を取れた投資家にとっては忘れがたいリターンだった。

最もシンプルなエントリーはETF

個別銘柄リスクを避けたいなら、XSWで入るのが最もシンプルだ。約136銘柄のソフトウェア株に分散投資する。米国比率が高く、過去1年で約7%下落しているため、エントリー水準としては悪くない。スクイーズが本格化した場合、個別銘柄ほどの爆発力はないが、方向性は確実に取れる。

3つの起爆剤

第一に、特段のニュースなく資金がゆっくり回帰するパターン。第二に、大型ソフトウェア企業の好決算が「AIにも生き残る」と解釈されるパターン。第三に、AIがソフトウェアを殺すというナラティブが自然消滅するパターン。どれか一つでも閾値を越えれば、ショートカバーが始まり、そこからは加速する。

リスクは正直に見る

もちろんギャップが埋まらない可能性もある。ナラティブがさらに強化される可能性もある。だから私は単一銘柄よりETFを好み、エントリーもXSWの160ドル突破を確認してからにしたい。優れたセットアップでも、ポジションサイズと損切りラインが先だ。

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Ecconomi

米国大学 Finance & Economics 専攻。証券会社レポートアナリスト。

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