海外インデックスファンド:見過ごされがちなポートフォリオの勝負所

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海外インデックスファンド:見過ごされがちなポートフォリオの勝負所

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米国市場だけに資金を投じるのは、世界最高のレストランで毎回同じメニューを注文するようなものだ。悪くはない。だが見逃しているものがある。

今回の分析で最も目を引いたのは、海外インデックスファンドの成績差だった。フィデリティのFSPSXとシュワブのSWISX、どちらもMSCI EAFE指数を追う。同じベンチマーク、同じ21カ国、同じ大型・中型株。それなのに30年後の差は48万ドルだ。

なぜ今、海外投資に注目すべきなのか

米国S&P 500のCAPEレシオ(景気調整後株価収益率)は30を大きく超えた。歴史的平均は約17だ。どの指標で見ても、米国株は今高い。非常に高い。

一方、先進国の海外市場は異なる様相を呈している。日本、ドイツ、英国、フランス、オーストラリアといった大型経済圏は、米国比で顕著に低いバリュエーションを示し、配当利回りも高い。

これは海外市場が米国より「良い」という意味ではない。米国市場が調整する時にバッファーとして機能し得るということだ。分散投資の核心は、異なるリスク特性を持つ資産を組み合わせることにある。

FSPSX vs SWISX:同じ指数、異なる結末

両ファンドともMSCI EAFE指数を追う。北米を除く21の先進国の大型・中型株に投資する。日本が約20%、英国が約14%、フランスが約11%を占める構成だ。

10万ドル投資、配当全額再投資、30年運用:

期間FSPSX(フィデリティ)SWISX(シュワブ)
1年後$109,900$108,600
10年後$257,260$228,730
20年後$660,623$525,961
30年後$1,697,973$1,216,036

フィデリティが**$481,937リード**。約50万ドルの差だ。

同じインデックスなのになぜこれほど差がつくのか。二つの要因が同時に作用した。

一つ目は開始時の配当利回り。FSPSXは3.05%でSWISXの2.46%より高い。初日からより多くの配当金が再投資されるということだ。

二つ目は配当成長率。FSPSXは年6.85%、SWISXは6.37%。この二つの要因が複利で積み重なると、30年後に50万ドル近い差になる。

海外ファンドの配当、見逃すと後悔する

海外インデックスファンドの魅力の一つは、米国より高い配当利回りだ。

FSPSXの30年後の年間配当収入:$47,123(月約$3,927) SWISXの30年後の年間配当収入:$29,397(月約$2,450)

退職後に配当で生活費を賄おうとする投資家にとって、海外ファンドの高い配当利回りは無視できない要素だ。

海外投資のリスク:為替と地政学

もちろん海外投資にはリスクがある。最大の二つは為替変動と地政学的リスクだ。

ドル高の時期には海外ファンドの収益が為替損失で相殺される可能性がある。また欧州の規制変更、日本の金融政策、新興国の政治不安定なども収益に影響する。

だがこれは海外投資を避ける理由ではなく、適正な配分比率を決める理由だ。多くの資産配分の専門家は、株式ポートフォリオ全体の20〜40%を海外に配分することを推奨している。

実践:海外インデックスファンドの活用法

海外インデックスファンドをポートフォリオにどう組み込むか。私の考えはこうだ:

  1. コアとして活用:米国株(S&P 500またはトータルマーケット)に60〜70%、海外ファンドに20〜30%、債券に10〜20%を配分する構成が基本だ。

  2. 定期リバランス:米国市場が大きく上昇して比率が高くなったら、海外ファンドへリバランスするのが合理的だ。高いものを減らし、安いものを増やす原則。

  3. 配当再投資は必須:海外ファンドは配当利回りが高いため、再投資設定を必ずオンにして複利効果を最大化すべきだ。

米国市場への確信がどれほど強くても、一つのカゴにすべての卵を入れるのは戦略ではない。30年の時間の前で、海外分散投資は48万ドルの差を生み出した。

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Ecconomi

米国大学 Finance & Economics 専攻。証券会社レポートアナリスト。

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