CPI4.2%、3カ月連続上昇——なのに市場が安堵した理由
CPI4.2%、3カ月連続上昇——なのに市場が安堵した理由
TL;DR 米CPIは3カ月連続で上昇し4.2%に。1年前に2.3%まで下がっていた物価が再上昇したのは確かに懸念ですが、核心は「予想通り」だった点。市場はもっと悪い数値を覚悟していた分、安堵して小幅反発しました。
何が起きたか:インフレが再び上昇している
本日のCPI発表で、米国の前年比インフレは**4.2%**となり、3カ月連続の上昇でした。予想には一致しています。
1年前の今頃を振り返ると、物価は連銀の目標近くまでほぼ下がって見えました。最低で2.3%をつけたのです。しかしその数字はその後、事実上二度と見ておらず、今は再び上昇基調です。全体像で見れば、インフレが依然上昇している事実そのものが負担となる点です。
数字:4.2%、予想通り
表面的には4.2%はより高いインフレです。しかし市場は絶対値ではなく予想対比の実績で動きます。
今朝、市場はCPIが実際より痛い数値になることを覚悟してポジションを取っていました。いざ予想通りに収まると、皆こう反応したのです。「なるほど、インフレは上がっている——それはもう分かっていた。でも予想以上に大きく上がったわけではない」。その結果、市場は小幅にリプライスし、貴金属は小反発しました。大した動きではありません。
文脈:1カ月前と何が違ったか
微妙だが重要な違いがあります。前回はCPIが予想より高く跳ねました。今回は予想に一致して跳ねた。同じ「上昇」でも、市場の受け止め方はまったく違います。
だから資産スコアカードでS&Pを見ると、ファンダメンタルは意外にもわずかにプラスに傾いています。インフレが良い位置にあるわけではありませんが、今日はむしろ改善方向でしたから。経済成長はPMI基準で良好、雇用指標も予想より良く出ました。マクロだけ見れば、株式に絶望的な絵ではありません。
同時に無視できない変数があります。中東紛争です。この対立が長引くほど、インフレという課題はより明確になります。本日のホワイトハウス発のメッセージは強硬なトーンで、市場は当初これを嫌気して全般的に下落し、その後物価数値で小反発しました。
注目点:明日はPPI
金についての私の立場を整理すると、私は金のショートを持っていません。銀だけにショートを保有しています。金は依然強い下降トレンドですが、合理的な反発はあり得ると見ます。ただしロングで入る気はありません。
そして明日は**生産者物価指数(PPI)**の発表があります。今後3日間、ボラティリティは高止まりすると見ています。インフレが「予想通り」で一度市場を安心させたからといって、トレンド自体が折れたわけではありません。3カ月連続上昇という方向性のほうが重要です。
FAQ
Q: CPIが予想通りだったのに、なぜ意味があるのですか? A: 市場は「予想より悪いか/良いか」で動きます。前回は予想より高く出て市場にショックを与えましたが、今回は予想に一致し「既知の悪材料」として消化されました。同じ上昇でもショックの強さが違います。
Q: インフレ再上昇の主因は? A: 中東紛争の長期化が大きな変数です。長引くほど原油などの圧力がインフレを刺激し、それがドルと貴金属のボラティリティにつながります。
Q: 今のマクロは株式に否定的ですか? A: 思ったほどではありません。インフレは良い位置ではありませんが今日は改善方向で、成長と雇用は予想より良好です。ただしテクニカルの弱さと高いボラティリティには警戒が必要です。
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